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羽毛ふとんのできるまで

東洋羽毛の製品は、独自の厳しい品質基準と製造工程のもと生み出されています。長年研究したノウハウと、地球にやさしいクリーンな環境。羽毛ふとんづくりの理想を実現した、私たちの工場と工程をご紹介します。

【輸入】海の向こうから、羽毛がやってきます。

羽毛の主な産地は、ポーランド、ハンガリー、ブルガリア、アイスランド、アメリカ、イギリス、シベリア、中国です。
当社の基本方針である「高品質」路線を堅持するため、「最高の羽毛ふとんは最高の羽毛原料から」の視点に立ち、各国の特定サプライヤーの協力のもと、常に品質を重視した羽毛原料の仕入れを徹底しています。

【開梱】まず、ほぐします。

原羽原料は圧縮された状態で輸入されます。開梱と同時に、羽毛原料をほぐすのが最初の工程です。
デリケートなダウンを守るため、東洋羽毛では少量ずつ時間をかけて丁寧にほぐしていきます。同時に、大まかな不純物(小石・竹等)が取り除かれます。

【分離】いいダウンを選別します。

羽毛原料をダウンとフェザーに分離する工程は、ドイツL.H.LORCH社の機械技術と、当社の精製技術との共同開発により完成した、4×9×8mの巨大な分離機を使用。
風圧を利用して、手前のボックスからフェザー、スモールフェザー、ダウンと選別していきます。同時に、大羽根、不純物(小石・竹等)を取り除かれます。分離状態を良くする条件は静電気の発生を押さえる事です。そのため、機械の材質は大半が木材を使用しています。

【除塵】徹底的にゴミを取り除きます。

羽毛原料に付着しているゴミ、その他不純物はもちろん、小さいダウン、フェザーといった不適合羽毛を洗浄する前に取り除きます。
粗大除塵工程、細目除塵工程の後、サイクロンという機械で比重の重いゴミ、鉄粉などを取り除きます。

【洗浄】やさしく洗い清めます。

羽毛原料専用の全自動洗濯機は、一度に大量の処理が可能ですが、デリケートなダウンを守るために洗浄能力をはるかに下回る重量で1時間半から2時間半かけて丁寧に洗浄しています。
洗剤は、長い研究とテストにより独自に開発した洗剤を使用し、羽毛と環境に優しい洗浄を行っています。

【乾燥】ふっくらと乾かします。

羽毛の質を左右する、非常に大切な工程です。この乾燥度合いにより、羽毛の膨らみ具合に違いが出てきます。
羽毛の保温性、衛生度、耐久性はこの工程で決まります。これまで蓄積したデーターを基に、羽毛の種類・品質を考慮し、高品質の羽毛原料が最高級の羽毛に仕上がるように乾燥、殺菌処理を行います。

【冷却除塵】静かにクールダウン。

乾燥処理された羽毛の熱を冷却し、さらに、中に含まれる微細なチリを、最後にこの工程で取り除きます。
冷却する事により、羽毛独特のタンパク質の臭いを取り除く効果もあります。

【最終調整】高品質のダウンまで、あと一息。

最後のG2調整機で、ダウン率の調整を行うと同時に、更に羽毛の膨らみを最高の状態にします。
少量の羽毛を、適正な時間をかけて調整します。これで東洋羽毛が誇る、厳しい基準に合格できる高品質の羽毛の出来上がりです。

【生地の検査】生地も、ふとんの生命です。

東洋羽毛では、オリジナルデザインでゴア加工など施した、国産の上質な生地を使用しています。
自動裁断機にかけて、生地の不良(織り不良や染め不良)を熟練した目で、入念に検査しながら裁断を行います。

【縫製加工】繊細な職人技が光ります。

羽毛ふとんの保温性は、羽毛の質はもちろんのこと、縫製の方法で大きく左右されます。
当社製品は、羽毛の片寄りを防ぎ、フィット感を向上させるキルティング構造等、独自の技術を活かし、様々な工夫を凝らしています。縫い目から羽毛を出にく くする、特殊加工を施したTコートテープ(フェルトテープ)を使用し、熟練の職人が全て手作業、手作りで羽毛ふとんの側生地をつくります。

【立体キルト】計算し尽くされた縫製。

一般にいわれる立体キルトとは違い、キルトの縫製を階段状に縫っていきます。
手間と時間の掛かる仕様ですが、熟練の職人が縫製する事により、羽毛の移動がしにくい構造の側生地が出来上がります。縫製後に、縫い目、傷、汚れなどを検査し、合格した物だけが羽毛詰め工程にまわります。

【羽毛詰め】やっとふとんの形になります。

大変ダイナミックな工程です。自動計量詰め機を使い、ひとマスごとに正確な量の羽毛を詰めていきます。
詰め終わった羽毛ふとんは重量検査を行い、合格した物だけが羽毛の詰め口を閉じ、最終の検査工程に進みます。

【検査】一枚一枚記録をつけて、ついに完成。

出来上がった羽毛ふとんを、除塵機と金属探知器が一対となった機械を通します。
除塵機ではコロナ放電による殺菌・静電気防止を行い、糸くずやほこり等を取り除きます。除塵後に金属探知器を通り、羽毛ふとんの安全性を検査します。金属 探知器で物質を感知した場合、内部透視検査機(X線)を通して、内部の異物の位置と形状を特定し、取り除く事で異物混入を防いでおります。
上記の工程で合格した布団だけが最終の検査工程へ進みます。熟練者の検査員による目視の検査です。縫い目、傷、汚れなどを細かく検査していきます。

【完成】羽毛ふとんのできあがりです。

梱包され、皆様のもとへ。
ここまで、長い工程をご覧いただきありがとうございます。



ご覧いただいたように東洋羽毛のふとんはこうしてすべての工程に手間と時間のかかる方法を用いています。このため、一日にご提供できる枚数は非常に少ないですが、生産に関わる全員が「良いものを創る」という哲学にこだわっています。

東洋羽毛工業株式会社
相模原工場/志柿工場長

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