羽毛へのこだわり

羽毛ふとんをご購入予定の方も、まだまだとお考えの方も、羽毛に対する知識を深め、良いものを選ぶ「目」をお持ちいただければ幸いです。良いものは毎日快適に、末永く使えます。自分に最適な羽毛ふとんの選択にお役立てください。

東洋羽毛工業株式会社
研究室 室長 津田 祐一

羽毛は「育ち」で決まります

羽毛の善し悪しの最大のポイントは飼育期間です。数ヵ月以上管理され飼育されているかを重視します。飼育期間が短いと、ダウンボールが小さく、反発力、毛足が少ない羽毛にしか生育しません。一般的には、冬季に75日以上飼育しないと、成熟した羽毛が育たないとされています。
鳥にストレスを与えて育てると、ダウンが途中で抜けてしまうため、採取の際生え始めの産毛に近いダウンが混じってしまい、品質の揃ったダウンが取れません。水鳥のダウンが十分に成熟し、抜け替わる時期を狙って、丁寧に採取し選別されたものが良い羽毛です。
また、良い羽毛でも、絡み具合が強すぎると、立体キルトの部屋の隅で固まることにより隙間ができるので、羽毛ふとんに向いているとはいえません。

ダウンの色は水鳥の種類によるもので、品質とは全く関係がありません。上記のように、水鳥の育った環境(飼育場所・飼育方法・飼育期間・えさ 等)や採取した羽毛原料の処理方法により左右されます。

  • 飼育管理され、成長し最適な時期に収穫されたダウン。ダウンボールがしっかりとし、ツヤもあります。

  • 時間をかけず、ひな鳥のうちに収穫され、栄養も行き渡っていないので、ダウンボールも無く、毛足もコシがなく、ちぎれています。

東洋羽毛が輸入するのは、管理のしっかりした飼育場から

東洋羽毛では、飼育状態も厳重に管理され、独自の基準を満たしている海外の飼育場から輸入をしています。主に品質で定評のあるヨーロッパと中国の特定サプライヤーと協力のもとに直輸入しています。

最高の羽毛を引き出す最高の洗浄

次に重要なのが洗浄です。良いダウンの能力を最大限に活かせるかどうかは、羽毛の洗浄にかかっています。むやみに強く洗うと、羽毛の羽の部分がちぎれてしまったり、弾力が無くなってしまいます。
東洋羽毛では、いくつもの工程で除塵をくりかえし時間をかけて丁寧に洗浄します。そのために、長い経験と研究を活かし、様々なデータをもとに専用の洗剤も開発しました。また、その時期、場所、種類によって異なるダウンに合わせ、配合物を微妙に変えて、最もコンディションにあった洗浄剤をそのつど作り使用しています。
羽毛の成分は人間の毛髪と同じケラチンのため、洗い過ぎればバサバサになります。逆に洗いが足りないと汚れが残ってしまいます。その微妙な調整が、長年培われたノウハウなのです。

東洋羽毛工業がほこる独自の羽毛洗浄機

羽毛の品質の違いは、「かさ高」に現れます

  • 同じダウン比率でも羽毛の質によって「かさ高」が異なり、良質な羽毛を使っているふとんは羽毛量が少なくて済むため、軽くなります。ダウンボールの密度が高く、回復力も優れ、空気をたくさん含んで少量でも「かさ高」があるものが良質な羽毛です。

  • 1:東洋羽毛工業 ホワイトグース 90%
    2:東洋羽毛工業 グレーダック 80%
    3:サンプルA 90%
    4:サンプルB 90%
    5:サンプルC 90%
    6:サンプルD 90%
    ※各容器内の羽毛は2gです

羽毛ふとんコラム

羽毛ふとんと羽根ふとんの違いとは?

「羽毛ふとん」と「羽根ふとん」−この2つは名前は似ていますが、一般的には1枚のふとんに詰められているダウン率の違いによって区別されています。
ダウン率50%以上のものは「羽毛ふとん」
ダウン率50%未満のものは「羽根ふとん」
と呼ばれています。

1枚の羽毛ふとんに何匹ぶんのダウンが必要?

なんと100〜150羽以上の水鳥が必要です! 東洋羽毛が厳選した羽毛というのは、冬毛をもった生育6ヵ月以上のダック1羽からわずかに良質のダウンが10g、良質のスモールフェザーでも100gほどしか採れません。

「HARUOラベル・ネーム」とは?

東洋羽毛の商品には、羽毛ふとんに使われる羽毛の品質に関して万全を期すため、当社が独自に設定している厳格な10項目の検査を実施し、この品質基準に合格した製品だけにHARUOラベル・ネームを添付し、その品質を証明しています。 この基準は当社が羽毛寝具の先進国といわれる欧米の実情を視察・調査し、さらに湿潤な日本の気候風土に合わせて設定したもので、現在HARUOラベル・ネームの合格基準値は、業界内でも特に厳しいものとなっています。

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